東芝とIHI、原発で提携へ
エネルギー事業統合も
東芝と、造船重機大手のIHIが、原子力発電所の設備を含むエネルギー・プラント事業で包括提携交渉に入ったことが明らかになった。
IHIの同事業部門を別会社にして、東芝が出資する案などを検討している。
将来は東芝の原子力関連などの部門をこの別会社に合流させる形で事業統合も視野に入れている。
統合されれば、同事業の売上高は単純合計で1兆円規模になり、三菱重工業を抜いて国内トップになる。
地球温暖化問題を背景に温室効果ガスを排出しない原子力発電の需要が高まっており、提携によって世界市場での占有率(シェア)の拡大を目指す。
複数の関係者によると、東芝が28日までにIHI側に包括提携を打診した。IHI側も前向きに検討する見通し。
IHIは業績悪化による決算修正への対応などに追われているため、これらの問題にメドがつく今春から本格交渉に入り、来年度の経営陣が固まる6月以降に早期合意を目指す。
東芝は、原子力発電プラントの設計、製造、販売を手がけている。2006年10月には米原子力大手のウェスチングハウス(WH)を買収、子会社化(出資比率67%)した。
エネルギー事業部門の連結売上高は、WHと合わせて約8000億円(07年度予想)で、原発プラントの世界シェアは3割程度(設備容量ベース)とトップに立つ。
IHIと関係を深めることで、ライバルの三菱重工業―仏アレバ、日立製作所―米ゼネラル・エレクトリック(GE)の両陣営に対抗する。
高画質DVD「HD DVD」からは全面撤退したが、世界的に成長が見込める原発プラントや半導体事業の競争力を一段と強める戦略だ。
一方、IHIは原子力発電の主要部品である熱交換器や、原子炉などを覆う格納容器などの製造を手がけており、東芝は大口の取引先だ。
海外プラント工事の失敗などで、エネルギー・プラント事業で、06年度以降計約890億円にのぼる多額の損失を出していることから、東芝の出資をエネルギー部門に受け入れ、事業の立て直しを急ぎたい考えと見られる。
IHIのエネルギー・プラント事業は原子力機器、石炭なども手がけ、連結売上高は約3500億円(07年度予想)にのぼる
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